堕天王の逝く道

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zoom RSS 『群青色の空へ!』連載中、あと日常の話

<<   作成日時 : 2007/12/09 21:14   >>

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今日、とある掲示板で出会った人と会いました。

色々と話をしているうちに、衝撃的な事実を知る(苦笑。

私の友達の友達だったという・・・。面識はありません。友達の友達は、他人です(笑。

世間って狭い!

その方と話す事で、色々と勇気をいただけました。

なので、二つサイト登録。どちらも小説の投稿サイトです。

http://www.newvel.jp/(まだ確定ではない)

http://syosetu.com/
こちらでは、HPで公開している小説とファンタジーの短編を載せております。

http://ncode.syosetu.com/n1991d/(由紀子・夏樹編)
http://ncode.syosetu.com/n1987d/(琥珀色の思い)

宜しければ、立ち寄ってみてください。


では、引き続き小説の連載を。

 群青色の空へ! その5

「アオイさん、散歩に行きませんか?」
 五日目の朝食の後、ミナスが突然そう切り出してきた。まだ体が痛いが、お手伝い程度はできるようになったアオイは、食器を片付ける手を一旦止めた。
「散歩・・・ですか?」
 散歩と言っても、ここは谷底だ。川と岩と地層丸見えの断崖絶壁しかない。散歩しても楽しいと思える要素は何もなかった。しかし、逆に彼女の誘いを断る理由もまたなかった。
「結構冷えるからね、これあげる」
 分厚い皮のコートを渡される。よく分からないままアオイは袖を通し、ミナスと共に外へと出た。確かに外は少しひんやりとしていたが、寒いというほどでもなかった。皮のコートを着ていたら、少し暑いぐらいである。
「ヒューイ、おはよう」
 ミナスは、ヒューイの頭を撫でていた。ヒューイは、嬉しそうに目を細めている。
「今日は、お願いね」
「えっ?」
「大丈夫よ、私が繰(く)るから」
 驚くアオイに、ミナスはあっさりと言い放つ。右腕だけで飛竜を繰るなんて、無謀以外のなにものでもない。しかし、ミナスは自信満々である。アオイの不安をかき消すほどに。
 右手だけで上手にヒューイに乗ったミナス。アオイは、ヒューイの顔をちらりと見た。ヒューイは視線を合わせてはくれなかった。カチンと来たが、怒鳴り散らかすわけにもいかない。こっそり蹴りを入れ込みつつ、彼女もヒューイにまたがった。
 飛竜を扱うのは難しい。先に述べたように、飛竜はまずなかなか懐かない。そして、手綱を握る人間を選ぶ。誰が乗ってもいいというわけではなく、まず飛ぶまでが大変なのだ。さらに、それを繰らなければならない。幼い頃から一緒だったアオイでも、ヒューイを上手くは乗りこなしてはいない。だからこそ、あの時落ちたのだ。
 飛ばせるものか――アオイはそう思っていたが、ミナスが手綱をしならせた途端、あっさりとヒューイは翼をはためかせ、空へと羽ばたいた。これには、驚かざるを得なかった。
「いい子ね、そのまま好きなように飛びなさい」
 ミナスが両足で叩き、ヒューイに指令を出す。
 風を切るように、ヒューイは加速した。
 谷から飛び出し、さんさんと輝く太陽を背にして青い大空を舞う。ミナスは、手綱を最低限にしか動かさない。それでもヒューイは、人が振り落とされないように気を配りながら飛んでいた。
 谷に戻り、狭い所をスピードを落とさずに走り抜ける。
 凄かった。アオイは、感動していた。彼女が手綱を握っている時とは比べ物にならないほど、ヒューイは生き生きと飛んでいた。その中で、アオイは思い出していた。最初にヒューイと飛んだ時のことを。勝負に勝つためとか、父親に認められるためとか、そんな理由もなくただヒューイと遊んでいたあの時の事を。
「・・・私は・・・」
 アオイは苦笑を浮かべていた。そして、心の中でぼそりと呟く。
『最低の竜騎士だ』
 ――と。

 事故もなく戻ってきたミナスとアオイ。ヒューイは、よっぽどノドが渇いたのか、凄い勢いで川の水を飲んでいた。アオイは、ミナスに頭を下げた後、そんなヒューイに近づき、その背を撫でた。ヒューイは、アオイを拒絶しなかった。つぶらな瞳で、撫でるアオイを見つめている。アオイが微笑むと、ヒューイは安心したように水を飲み続けた。
「これで・・・大丈夫ね。あの子は」
 そう囁いた後、ミナスは突然激しく咳き込み始めた。両手で口を覆い、音を掻き消していたため、アオイにはそれは届いていなかった。
 咳が収まって両手を広げると、見事な朱色の花が咲いていた。それをミナスは、なんでもないとばかりに、鼻で笑っていた。

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