堕天王の逝く道

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zoom RSS 方言を使った小説

<<   作成日時 : 2007/11/28 11:50   >>

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私が参加している小説のSNSに最近載せた物を、日記のネタが特にないので公開してみる。

始まりは、神霊狩でした。
http://www.ghosthound.tv/

地元の方言らしくて、それに触発されて私も使ってみたくなったのです。
てことで書いたのですが、一から設定を起こすのが面倒だったので、
私が書いている長編小説『空白』から流用しました。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~pfive/tyouhen/shortstrory.html
キャラクターの設定とかは甘甘で、ストーリーも汎用のものですが、
『方言』を使ったということで、読んでもらえれば幸いです。
分からない言葉があったら、聞いてください。
では、分割してお届けします。

 空白外伝〜春野家の狩人〜 その1

「あんた、こげなところでなんばしようと?」
 少女は、尻餅をついている少年にそう言った。少年は怯えている。震える声で、『お、女の子?』と呟くのが精一杯の様子。
「もしかせんでも、肝試し? はぁ、わざわざ封鎖しとるのに、なんで勝手に入るん」
「お前だって勝手に入っているじゃんか」
「私はよかと。これが仕事やけん」
 そう彼女――春野美由紀は言った。

 町の中にぽっつりと建っている、随分昔に潰れた病院。女の幽霊が出るとか、手術で失敗して死んだ子供の霊がいるとか――ありがちなそんな噂があるこの病院であるが、厳重に封鎖されていたため、中にわざわざ入ろうというものは今までいなかった。しかし、いつの世の中にも無駄な事に全力で取り組む若い者達がいるのである。
 幽霊がでるのか、その真相を確かめてくる。
 近くの中学校に通う生徒五人が、窓ガラスを粉砕して、建物の中に進入した。立派な犯罪だ。月明かりしか差し込んでいない真っ暗な廊下を懐中電灯を点けて練り歩く彼らであったが、十分ほど歩いた所で一人がこう呟いた。
「なんか、足音がしねぇ?」
 一瞬、ざわつく彼らであったが、『俺達の足音やろうもん』と一人が言うと、お互いに笑って誤魔化し始めた。そんな折である。カツン・・・カツン・・・という廊下を靴で叩く音が聞こえたのは。
 今は誰も動いていない。それなのに、足音は続いている。しかも確実に近づいていた。全員が一箇所に固まり、足音が聞こえる方を注視している。
 まっくらな病院の廊下。視界は最悪、ほとんど見えていない。その闇を払うように懐中電灯を滑らせる。
「あんたら・・・」
 声は突然背後からした。大声を上げて逃げ出す少年達。しかし、一人だけバランスを崩し、廊下に転倒した。仲間達はそれに気付くことなく、全力で彼を置いていってしまった。
「ちょ・・・! 置いていかんどいて!」
 その声は虚しく廊下に響き渡るだけで、少年達に届く気配はなかった。
 彼らに声をかけたのが、春野美由紀であった。

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